持続大腿神経ブロック

Posted on 28th 5月 2011 by admin

大腿神経ブロックは,カテーテルを挿入して持続ブロックとすることができます.シングルショットで行う場合よりさらに外側から穿刺し,しばらく皮下をくぐらせてから腸骨筋膜を穿刺しています.通常は鼠径溝の延長戦上で,上前腸骨棘の直下あたりが穿刺部位となります.ここはカテーテルの固定がしやすく,清潔で,股関節を動かしても支障がありません.皮下を4-5cm程度進めてから腸骨筋膜を貫くので,別途皮下トンネルは作成していません.

穿刺針:18G 10cmのトフィー針

薬剤:0.375%アナペイン20ml

持続注入:術後6時間後くらいから0.2%アナペイン4ml/hrで開始.留置期間は48時間以内.疼痛時レスキューは0.2%アナペイン10ml

適応:ACL再建,PCL再建,TKA,UKA,大腿骨骨幹部,遠位部の骨折など

方法:仰臥位で,鼠径部を触診し大腿動脈と上前腸骨棘を確認しマークします.鼠径溝の上に並行にプローべを置き,大腿動脈,大腿神経,腸骨筋膜を確認します.プローべを外側に平行移動し,画面の左端に神経が来るようにします.穿刺する位置はプローべの端からさらに1-2cm外側で,上前腸骨棘の直下あたりになります.ここもマークしておきます.

消毒を行い,穴あきの覆い布(ドレープ)をかけます.プローべをあて,画面の左端に大腿神経がくるようにプローべの位置を調節し,穿刺部位に局麻を十分にしておきます.18G針でカットし,ブロック針をすすめます.4-5cm程度皮下をすすませてから,大腿神経の少し手前で大腿筋膜,腸骨筋膜を破ります.大腿神経の近傍に針先を誘導します.吸引の後少量の薬液を注入し,腸骨筋膜の下に針が位置していることを確認し,15mlまで投与します.
ついで,エコーを離し,針を左手に持ち替えてしっかり保持し,右手でチューブを挿入します.トフィー針の針先を末梢側に向けて,5cm程度体内に入るように進めます.チューブを残して,針を抜きます.吸引試験の後,残りの薬液5mlを,エコーで確認しながら注入します.ステリストリップでチューブを固定し,さらに透明ドレープをはって完了です.

筋肉の発達した若年者のブロックです.縫工筋の一部を貫通しています.

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大腿筋膜,腸骨筋膜が比較的わかりやすいです.まず,トフィー針から15mlまで薬液注入します.

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ついで,カテーテル挿入後に確認のため残りの5ml薬液を注入したところです.カテーテル先端の位置はわかりませんが,大腿動脈の外側に薬液が浸潤していくのがわかります.

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